第8回 採用
今回は、採用に関する規定に関してです。
本来就業規則は会社と雇用関係のある労働者に適用されるものです。
そのため、まだ雇用関係のない求職者等に関わる、採用に関する事項は就業規則には書かないという意見もあります。
しかし、就業規則には従業員の運用マニュアルという側面もあり、また、公正な採用手順というものを明文化するためにも就業規則に採用に関する事項を明記することをお勧めします。
採用選考に関して
書類選考と面接のみなのか、筆記試験も行うかなど、採用の手順を明確にします。
また、選考時に提出するべき書類を明確にします。選考時の提出書類としては以下のようなものが考えられます。
- 履歴書
- 職務経歴書
- 健康診断書
- 卒業(見込み)証明書
- 各種各証明書
内定取消しに関すること
様々な事情により、内定を取り消さなければならないことも予想されます。
そのためには、想定されるケースを明記します。
もちろん、ここで明記したからと行って即座に内定取消しが有効になる保証はありません。
あくまで有効性をあげるための対策と思ってください。
採用決定時の提出書類
採用が決まった際に提出するべき書類を明確にします。
このとき、気をつけなければいけないのが提出期限です。
提出期限を、入社後○日以内としているケースがありますが、本当にそれで間に合うでしょうか。
社会保険の手続きなど、すぐにでも必要な書類もあります。
期限は、原則入社の日にしておいた方が安心です。
なお、採用決定時の提出書類としては以下のようなものが考えられます。
- 誓約書
- 身元保証書
- 住民票記載事項の証明書
その他、前職がある場合は雇用保険証や源泉徴収票なども必要になります。
また、誓約書に関しては、退職後の機密保持誓約もとっておくと安心です。
さらに、住民票と書かれている就業規則もありますが、通達により住民票記載事項の証明書を提出することとなっています。
身元保証
保証人を必要とする場合、何人必要なのか、保証人の範囲を特定するのか、期限はどのくらいなのかを明記します。
期限に関して、「身元保証に関する法律」により最長で5年となります。
労働条件の明示
労働条件の一定事項に関しては書面により明示することが義務づけられています。
書面により提示する旨、また、明示する事項を明確にします。
試用期間
試用期間の取り決めを明記します。
そもそも試用期間を設けるのか、もうけるのであれば期間はどのくらいか、さらに、その期間は勤続年数に通算するのかなどの取り決めが必要です。
労働基準法で14日以内であれば解雇予告手当なしで解雇できると行った規定があります。
しかし、その会社に試用期間の定めがそもそも無い場合は上記の規定も無効になると考えられています。
本採用拒否
試用期間終了後の本採用拒否は、原則として解雇に該当します。
合理的な理由が必要となりますが、通常の解雇と比べると合理的な理由の範囲は広いと考えられています。
いずれにしても、就業規則で本採用拒否の理由となる事項を明記することは必要となります。
また、試用期間の延長をすることもできることを明記しておきましょう









