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第2回 法的位置づけ その1

今回と次回は、就業規則の法的位置づけをお話ししたいと思います。

就業規則がどの法律に出てくるか。
答えは「労働基準法」と「労働契約法」です。

この2つのうち、今回は労働基準法に関してお話しします。

では、労働基準法のどこに出てくるかというと、直接的には第9章の第89条から93条にかけてになります。

第89条
常時10人以上の労働者を使用する場合は、作成し、行政官庁に届けなければならない旨が書かれており、さらに、具体的な記載事項が書かれています。
この10人というのは事業場単位で見ます。例えば、東京支店に8人、大阪支店に7人の社員がいる会社は法的には作成、届出義務はありません。
もちろん、法的にはありませんが、是非作ることをお勧めします。
このあたりのお話しは今後させていただきます。

第90条
労働組合、または労働者の過半数代表の意見を聴き、書面を添付しなければならないという事が書かれています。
これはあくまで意見を聴けばいいとされています。極端な話、反対意見であっても、こういう反対意見がありますと記載の上添付すれば受理されてしまいます。
しかし、本来の趣旨を考えると、労使間でしっかり話し合い、お互い納得の上で提出してください。
間違っても、有無を言わさずサインだけさせる様なことは慎むべきです。

第91条
就業規則で減給を定める場合の制限事項が書かれています。
なにかミスを犯したときに減給されるケースはよくある話ですが、労働者保護の観点から無制限に減給できるわけではありません。
1回の額は平均賃金の半日分を超えることが出来ません。
さらに、総額が1賃金支払期における賃金の総額の10分1を超えてはいけません。

第92条
就業規則は労働協約に反してはならないこと、行政官庁は、法令または労働協約に抵触する就業規則の変更を命ずることが出来ることが書かれています。
労働協約は就業規則より強いと言うことを言っています。
労働協約は、使用者と労働組合が話し合って決めたものですが、就業規則は基本的に使用者が一方的に決めるものです。
そうなるとどちらが優先されるかは明白ですね。
ちなみに、法令や労働契約も含めた関係は以下のようになります。
法令>労働協約>就業規則>労働契約

第93条
労働契約と就業規則の関係については労働契約法の第12条の定めるところによると言うことが書かれています。
これに関しては、次回の労働契約法との関係でお話しします。

また、上記の他、第106条により、就業規則は労働者に周知することが義務づけられています。
周知されていない就業規則に基づいて懲戒処分を行っても、処分自体が無効になるケースがあります。
そのほか、周知されていないために残業命令が出来ない、定年退職させられないなど、事業活動に支障を来す多くの問題が発生します。

以上、労働基準法における就業規則の位置づけをお話ししました。
次回は労働契約法における就業規則の位置づけをお話ししたいと思います。

 

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